出展者の声を聞く

柏商工会議所では展示会への共同出展事業と出展助成事業を行っており、これを利用して、昨年、会員企業8社が中小企業総合展 JISMEE2012 (会場:東京ビッグサイト)に出展しました。(各社に出展費用として5万円を補助)。
記念すべき第1回目は、出展企業の昭和プラスチック株式会社・皆川悦子社長(千葉県柏市高田1116-36、℡04-7145-6111)に話をうかがってきました。

 

 

  “先代のときから課題解決の会社をめざしてきました。”

昭和プラスチック株式会社  皆川悦子社長>

皆川社長: 当社では主に、プラスチック製のケーキや和菓子のトレー、洋菓子の箱内の仕切り、調味料トレー、ブリスター(コンビニ等で化粧品や文房具等を入れ、丸い穴を棒状のバーに通して吊り下げて陳列する容器)、工業部品の数量管理や搬送用のトレーなどを製造しています。
先代のときから課題解決の会社をめざしてきたので、同業者からは『困ったときの昭和頼み』と、仕事が回ってくることもあるんです。(喜)
展示会は先代亡き後、小ロット生産にも対応する事をキャッチフレーズにして出展しています。

柏商工会議所: 今回の“中小企業総合展”ではどんな製品を展示されたんですか?

川社長: 中小企業総合展への出展は初めてだったので、食品と工業関係の製品を展示しました。

  柏商工会議所: 製品展示をする際にどんなことを工夫されましたか?

  皆川社長: どんな品物を入れるのに適しています、といった例だけでなく、たとえば電子レンジで温め過ぎて変形してしまったトレーと、電子レンジに対応できるPP素材の両方を展示し、用途合わせた提案もできることをアピールしてみました。

柏商工会議所: 展示会全体では3日間で約4万8346人の方が来場されましたが、御社のブースはどんな感じでしたか?

皆川社長: 当社の展示ブースを訪れた人数はこれまで過去に出展してきた他の展示会とほとんど変わらない感じですが、受注率で考えると通常の受注に結びつく引き合いが2~3%なのに対し、今回は10%にもなりました!!
その意味では本当に手応えを感じましたね。

“質問のひとつひとつがヒントになる”

柏商工会議所: こういった展示会へ出展するメリットは

何だと思いますか?

皆川社長: こちらから営業するのではなく、こういう製品を作れる企業はないかと、全国からわざわざ来てくれることですね。
また今回は、従来の取引分野とは違う、某大手ハウスメーカーからの引き合いがあり、出展後短期間の間に実際に育苗ポットを製作して納品したところです。
お客様と話すと「こんなニーズがあるのか」と驚かされることが多く、質問ひとつひとつがヒントになると実感しています。
さらに、「子会社の技術者がリタイアして、いままで納品されていた品物がなくなってしまう。次の発注先を見つけなくては・・・。」と、展示会を回っている大手企業の幹部の方が多いのも事実です。だから、それに応えられる業態にしていれば受注できるし、他社を紹介して解決してあげられます。

柏商工会議所: 当所の “展示会共同出展事業” と “助成事業” を実際に利用してみた感想は?

皆川社長: 柏商工会議所と共同で出展することで、エントリーなどの事務的手続きが軽減できて施工会社との調整なども代行してもらえたのでとっても助かりました!
しかも出展料の補助として50,000円も助成があって。
今後も積極的に活用していきたいと思います!

 

柏商工会議所: 出展を検討されている方へ何かアドバイスをお願いします。

皆川社長: 出展をするにはそれなりの費用が掛りますが、将来を考えますと、思い切って出して自社の素晴らしさをアピールする事で価格競争に陥らなくて済む製品を作る事に繋がります!
今回は特に自社だけでは気が付かないサービスや分野の発見のチャンスになりました。今後も大事な営業ツールとして展示会を活用していこうと思います。
まずは開催されている展示会を実際に見学し、その後検討していくことをお勧めします。
展示会に出展することで新たな販路、取引先を開拓できる余地が無限大に広がるはずです。

 

皆川社長どうもありがとうございました