ご挨拶

「未来創造の街 柏」実現に向けて

令和6年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。会員の皆様におかれましては、日頃より柏商工会議所の事業活動に多大なるご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 昨年5月に新型コロナの第5類への引き下げにより、3年余に及んだコロナ禍が収束に向かい経済活動の正常化が加速しております。今、我が国は力強い経済成長により四半世紀にわたるデフレ経済から完全に脱却し、成長と分配による経済好循環を実現する「時代の転換」を図る絶好の好機を迎えていると思います。しかし、明るい兆しが見える一方、我々中小企業は、継続的な円安による原材料・エネルギー価格の高騰によって収益が圧迫される中、慢性的な人手不足による防衛的賃上げを余儀なくされるなど大きな課題に直面しています。
 継続的な賃上げを実現するには、我々中小企業の稼ぐ力を強化する事が不可欠だと思います。さらに、原材料費やエネルギー費、労務費などの原価を吸収し適正な利益を確保するには「取引価格の適正化」価格転嫁が不可欠です。併せて、事業承継は中小企業の永続的な課題であり、本年3月末に申請期限が迫る事業承継税制の特例措置を活用するための特例承継計画の提出期限が商工会議所の要望活動により2年延長されたことはとても意義があることです。
 さて、昨年は4年ぶりに「柏まつり」・「手賀沼花火大会」を開催する事が出来ました。両イベントの開催におきまして本当に多くの皆様にご協賛を頂戴いただきました。ご協賛を頂きました方々に改めて深い感謝を申し上げます。両イベントの開催にあたりましては、夏の猛暑対策・雑踏警備の細心の注意、実施内容の充実をはかり開催を致しました。柏まつりにおきましては、過去最高の2日間で81万人もの人出を記録し何とか事故もなく無事終了する事が出来ました。関係者の皆様に改めて感謝を申し上げます。「柏ねぶた」が最後となった昨年の柏まつり。多くの方々から終了を残念と惜しむ声が寄せられました。今年は、ねぶたに変わる多くの方が参加し楽しめ
るイベントを用意すべく準備を進めております。ご期待頂ければと思います。
 昨年は、柏駅東口再開発・高島屋柏店の完成から50周年の節目の年でありました。柏駅東口「未来検討委員会」が東口駅前の将来ビジョンを提案しております。更には柏市から「柏そごう」跡地の土地購入を視野に購入条件などの検討が地権者との間で協議が行われております。数年内に将来構想が示される事と思います。又、西口北地区再開発事業の進展ですが都市計画決定申請に向け、事業計画の精査を行っており、来年度中には具体的計画が示されると思われます。いずれにしろ、柏駅東西の問題は今後の柏市の発展に大きな影響を与えるものであり、早急な事業計画が示されるべきものであります。
 当会議所では現在、三つの委員会を設置し将来に向けた検討を行っております。一つは「提言委員会」で、柏市の第6次総合計画の策定に向けた、当所としての柏市の総合ビジョンを提言するものです。二つ目は「基本問題検討委員会」で、当所内の組織のあり方、活動方針のあり方を改めて振り返り問題点を解決していく委員会です。三つ目は、「ゼロカーボンシティ推進委員会」で、柏市の「ゼロカーボンシティ宣言」に対する、柏市内企業が取るべき対応方法や実施する上での種々の課題解決に向けた調査研究を行います。それぞれの委員会は、地域の会員企業の皆様に商工会議所がより役立つ組織になるべく将来に向けた事業を行える様にさらなる改革を行っていく
所存であります。
 今後の柏市発展には、会員の皆様の力が必要であり、その力を結集する事で早期の課題の解決につながるものと私は確信致しております。「未来創造の街 柏」のスローガンをかかげ、常磐沿線唯一の街にすべく当所も総力を挙げて事業に取り組んでまいります。本年も引き続き皆様方のお力添えを賜りますようお願い申し上げますと共に会員の皆様にとりまして輝かしい年となります事をご祈念いたしましてご挨拶といたします。

柏商工会議所
会頭 小田山 博史