事業計画の立て方

Q . 事業計画書とは?

A . 事業計画書は、自分の志(創業)を実現するための具体的な行動を示す計画書です。

   創業者が頭の中に描いている創業のイメージをより具体的にまとめることにより、実現可能なものになります。

 

事業計画書の前提条件

経営資源 クオリティ(質) 数(量)  
ヒ ト 資格・能力・経験 適正人数 ①パートナー又は片腕はいますか?
 
②社員やパートは何人必要ですか?
カ ネ カネの質
 
 (資金の入手源泉)
資金量 ①最初にかかる設備資金はどのくらい必要ですか?
 
②毎月かかる運転資金はどのくらい必要ですか?
 
③自己資金はどのくらいありますか?
 
④親・兄弟からの援助はありますか?
 
⑤金融機関から借入できる金額はいくらですか?
モ ノ モノの質
 
 (購入・リース・レンタル等)
保有台数 ①店舗(事務所・工場等)は必要ですか?
 
②店舗の改装はどのようにしますか?
 
③どのくらいの設備が必要ですか?

Q . 事業計画書の構成は?

A . 事業計画書は、通常次の4つの内容を備えたものです。

 (1)全体構想 

 (2)具体的な事業内容

 (3)創業時の資金計画表

 (4)損益計画表

 

(1)全体構想

①創業の動機(志)

  ・皆においしくて健康に良いパンを食べてほしい
 

②事業の概要

  ・メロンパンとカレーパンに特化したパンの専門店を目指す
 

③市場の環境

  ・パン屋は飽和状態、かなりの数の競合事業者がいるが、メロンパンとカレーパンに特化した専門店はあまりない。

   若い女性もメロンパンとカレーパンは好きなので、かなりの顧客のニーズが見込まれる
 

④事業の将来目標

  ・自動車によるパンの移動販売・インターネットによる販売等、販売拡大を目指す

  ・「メロンパンとカレーパンを語る会」を主催し、パンの良さを広めたい
 

⑤事業の課題

  ・パンを焼く機械の購入資金がない

  ・経営者としてやっていけるか不安である

 

(2)具体的な事業内容

①事業の内容

  ・様々なトッピングがあるメロンパンとカレーパンに特化した専門のパン屋を創業する

  ・メロンパンは、健康に配慮したよもぎ・漢方薬などを加える

  ・カレーパンは、インド風・激辛・甘辛等のバリエーションを加える
 

②事業の特色(セールスポイント)

  ・メロンパンとカレーパンは、日本人のもっとも好きなパンの一つなので、様々な種類を用意する
 

③販売計画

  ・販売のターゲットは、駅近辺のOL・サラリーマンの昼食やおやつを考える

  ・客単価は500円程度におさえる
 

④仕入計画

  ・パン生地に有機酵母を使用するので、原価50%程度となっても仕方がない

  ・パン生地の仕入先は、知り合いに当てがある
 

⑤設備計画(店舗)

  ・販売ターゲットの客層から考えて、駅近辺のオフィス街に出店する

  ・厨房は8坪、店内7坪で、15坪の店舗を探す

  ・家賃は月20万円、保証金は100万円程度におさえる(機械・改装費)

  ・機械は中古で500万円程度のものを購入する

  ・内装は明るく清潔感のある店舗にする
 

⑥要因計画

  ・妻が経理・総務面をサポートしてくれる

  ・販売や営業は全員パートスタッフで運営する

 

(3)創業時の資金計画表

開業にあたっては、資金がいくら必要で、それをどう調達するかを検討しなければなりません。

これを「資金計画」といいます。開業に必要なすべての資金と、その調達方法について、資金計画表にまとめましょう。

                                                                 (単位:万円)

必 要 な 資 金 金  額 調 達 の 方 法 金  額
設備資金 店舗等
店舗の保証金
(契約書のとおり)
1 0 0 自己資金 3 0 0
その他(親・兄弟等)父親 2 0 0
内装工事費
(AB社の見積りのとおり)
3 0 0
機械装置・備品など
機械装置
(中古)器具備品
5 0 0
2 0 0
金融機関からの借入額
日本政策金融公庫
9 0 0
運転資金  1 開業に必要な商品の仕入代金・経費など 3 0 0
合    計 1,400 合    計 1,400
   
 

(4)損益計画表

                                                           (単位:万円)

  創 業 当 初 メ    モ
当 初 3 年 後
売上高① 250 350 売上予測高(@500円×200人/日×25日)
売上原価② 125 175 原価率を見込む(①の50%)
売上総利益③(①―②) 125 175  
経 費 人件費  55  77 正社員1名+パート2名
家賃  20  28  
減価償却費   6   6 製造機械(500万、耐用年数9年)備品(200万耐用年数8年)
支払利息   2   2 借入金900万を5年返済、金利2.5%
その他  17  24 水道光熱費・消耗品費等
経費合計④ 100 137  
利益⑤(③―④)  25  38  
 
利益⑤ 25 38
減価償却費⑥  6  6
返済可能額⑦(⑤+⑥) 31 44
ココを比較!   
借入金返済額⑧ 15 15 借入金900万を5年返済

 
損益計画表の作成ポイント

 個人事業の場合、事業主の給与は経費になりません。

 したがって、利益⑤から事業主の生活費を差し引いた額から、借入金を返済することになるので、

 返済可能額⑦はそれを考慮して検討して下さい。

 返済可能額⑦より借入金返済額⑧が少なくなることが大切です。

  借入金の返済財源 = 減価償却費 + 当期純利益

 減価償却費とは機械や備品等の資産の価値が目減りすることをいいます。

 これは、現金の支出がない経費ですので、借入金返済のための財源となるものです。
 

最後に必要売上高の算出手順を作成!

 開業にあたって、従業員の給料や家賃、借入金の返済資金などを考慮して、採算のとれる

 売上高を把握しておくことは大切です。

 又、目標売上高を設定することで、日々の経営のモチベーションのアップにつながります

 

★必要売上高の算出基準

(1)目標利益を決める

 目標利益は、個人の場合、その中で事業主の生活費を捻出するものです。

 この事業で最低いくら利益が欲しいかを設定して下さい。

(2)必要な経費を見積る

 人件費・家賃・支払利息等の必要な諸経費を見積ります。

 その他の経費は、人件費・家賃・減価償却費・支払利息を除いた一切の営業経費を具体的に算出します。

 
人 件 費 ××
家    賃 ××
減価償却費 ××
支 払 利 息 ××
その他の経費 ××
経 費 合 計 ×××


(3)予想粗利益率を見積る

 創業当初は、粗利益率(売上総利益率)を予測して下さい。

    売上総利益  
  売上総利益率(%)= × 100
    売上高

(4)必要売上高の算出をする

 必要売上高は、「見積った経費の合計と目標利益」を加算した数値を、売上総利益率で割ることで求められます。

    見積り経費合計+目標利益
  必 要 売 上 高  =
    売上総利益率

 「具体例」

   必要経費(月額)=100万円(先のパン屋の損益計画表より)

    250-125  
  売 上 総 利 益 率 = × 100 = 50%
    250  
 
    100+25  
  必 要 売 上 高 = = 250万円
    50%  
 
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